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With Musicで連載中の「BGMのギモン」がウェブ版コラムになりました。
音環境コンサルタントの齋藤 寛さんがBGMに関するちょっとした疑問や豆知識をわかりやすく解説します。

2017年11月号
ネオ・シティ・ポップって何だ?——後編



今月のテーマは「ネオ・シティ・ポップって何だ?」。シティ・ポップを再評価し、リバイバルしたのがネオ・シティ・ポップと呼ばれ、注目を集めているという話題です。

演奏スキルや、ソングライティング能力の高い現代のアーティストたちによって生み出されるシティ・ポップ=ネオ・シティ・ポップが、じわじわと人気を集めています。テクノロジーの進化によって、音源のデジタル化が進み、リスナー、ミュージシャン双方が昔の音楽を簡単に発見することができるようになり、当時の良さを再認識しつつ現代的な解釈を加えた音楽を生み出すことに繋がっているのでしょう。

個人的には、都会的な音楽をさらに洗練させ、ジャズやHIP HOP、ブラックミュージックなどをミックスした音楽性は、世界的に見てもハイレベルなポップミュージックではないかと感じています。音楽自体のおしゃれ感はもちろんですが、現代の若者に受け入れられているのはその世界観です。非常に高感度なアーティストがネオ・シティ・ポップの音楽シーンに登場していますが、音楽と映像、彼らの発信する歌詞や雰囲気が独特の世界観を構築しています。

音楽性も当時のシティ・ポップに比べて、バリエーション豊かになっているので、彼らにしてみたら“ネオ・シティ・ポップなんてひと括りにしないでくれ!”と思っているかもしれません。そんな風にタグ付けすること自体が彼らの音楽性とマッチしない雰囲気もありますが、それぞれのバンドの色があって、実にユニークです。

注目株はcero、Suchmos、Awesome City Club、Yogee New Waves、Nulbarichあたりのアーティストでしょうか。BGMとしては敬遠されることも多かったJ-POPというジャンルではありますが、以前に紹介した「ひだまりJ-POP」と並んで「ネオ・シティ・ポップ」のアーティストたちの楽曲はBGMとしても最適です。もちろん、趣味の音楽としてもおすすめですし、特に耳の肥えた洋楽好きの音楽ファンの皆さんにぜひ聴いて欲しいと思っています。ちょっと疲れているとき、癒しが欲しいとき、気分をリセットしたいときにぴったりな音楽です。



次回は12月1日(金)公開予定です。お楽しみに!



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  • 齋藤 寛(さいとう・ひろし)

    音環境コンサルタント、音楽心理カウンセラー。商用BGMのコンサルティングや執筆活動で知られる。USENの「With Music(業務店用)」で「BGMのギモン」を連載中。著書に『心を動かす音の心理学〜行動を支配する音楽の力〜』(ヤマハミュージックメディア刊)がある。

    公式HP「BGMの心理学」
    http://www.otokan.com/