HOME / BGMのギモンWEB版|2017年9月号|番組制作のヒミツ〜JAZZ/FUSION編——後編

With Musicで連載中の「BGMのギモン」がウェブ版コラムになりました。
音環境コンサルタントの齋藤 寛さんがBGMに関するちょっとした疑問や豆知識をわかりやすく解説します。

2017年9月号
番組制作のヒミツ〜JAZZ/FUSION編——後編



今月の「BGMのギモン」は、「番組制作のヒミツ〜JAZZ/FUSION編」というテーマで、JAZZ/FUSIONジャンルの注目チャンネルを紹介しています。後編では、定番チャンネルの特徴やジャズシーンのトレンドなどもお伝えしていきましょう。

JAZZ/FUSIONジャンルの定番といえば、「I-07 ライト・ジャズ」。モダン・ジャズ期の作品を中心に、アップテンポで陽気なセレクトです。ピアノ・トリオやギタートリオ、カルテットなどの編成で、小島さん曰く「このチャンネルは金太郎飴なんです」とのこと。このチャンネルは、金太郎飴のように、いつ聴いても一定の雰囲気をキープしてくれます。確かに、どの時間帯に聴いても、アップテンポで陽気なジャズが流れています。金太郎飴とは、つまり安定感と言い換えてもよいでしょう。

B-33 スムース・ジャズ」は アメリカ西海岸で生まれた、シンプルで明るいジャズです。このチャンネルは、西海岸をドライブするイメージで選曲しているそうです。確かに、このジャズを聴いているとドライブが楽しくなりそうです。私、齋藤も、仕事柄、飲食店だけでなく、スポーツクラブやゴルフ場にもこのチャンネルを提案することがあるのですが、とても好評ですよ。

さて、いま現在、ジャズシーンのトレンドは「イスラエル系」だそうです。私がイスラエル系というワードを初めて目にしたのは音楽アプリ「SMART USEN」でした。何気なく、「現代ジャズ」チャンネルを聴いていたのですが、そこにイスラエル系が注目されているというテキストがありました。イスラエル系とは、主にイスラエル出身のユダヤ人アーティストとその作品を指すそうで、小島さんによると「音階が特徴的で、明でもあり暗でもあり、とても不思議な雰囲気があります」とのこと。アビシャイ・コーエン、オマール・アビタル、シャイ・マエストロなどが有名ですね。確かに、聴いてみるとなんとも言えない揺らぎというか、哀愁があって、それがまたかっこいい。しばらくハマってしまいそうです。「C-25 JAZZ (diskunion)」でも聴けるそうなので、ぜひ、チェックしてください。

ジャズって本当に奥が深いですね。BGM性としても優秀ですし、スノッブなジャズファンが多いのも頷ける魅力的なジャンルであることは間違いありません。ひとくちにジャズと言っても、雰囲気も編成も時代も異なります。ぜひ、あなたのお店やオフィスの雰囲気に、あるいはあなた自身の気分にぴったりのチャンネルを見つけてください。

次回は10月1日(日)公開予定です。お楽しみに!



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  • 齋藤 寛(さいとう・ひろし)

    音環境コンサルタント、音楽心理カウンセラー。商用BGMのコンサルティングや執筆活動で知られる。USENの「With Music(業務店用)」で「BGMのギモン」を連載中。著書に『心を動かす音の心理学〜行動を支配する音楽の力〜』(ヤマハミュージックメディア刊)がある。

    公式HP「BGMの心理学」
    http://www.otokan.com/