HOME / BGMのギモンWEB版|2017年4月号|赤ちゃんと子ども(とママ)のためのBGM選び——後編

With Musicで連載中の「BGMのギモン」がウェブ版コラムになりました。
音環境コンサルタントの齋藤 寛さんがBGMに関するちょっとした疑問や豆知識をわかりやすく解説します。

2017年4月号
赤ちゃんと子ども(とママ)のためのBGM選び——後編



今月の「BGMのギモン」は、「赤ちゃんと子ども(とママ)のためのBGM選び」をテーマにお届けしています。

子どもに音楽を聴かせてあげることで、感受性やコミュニケーション能力を高めることができるのでは?というお話しをしましたが、できることなら音楽を聴きながら、楽器に触れさせてあげることをおすすめします。楽器に触れることでそれまで聴くこと中心だった体験から、音を出す(演奏する)という体験へと大きく飛躍し、こうした体験は脳の活性化に繋がります。聴覚だけでなく、記憶や視覚、運動能力、感情表現などに影響を与えるとされています。ある実験では、楽器を習っている子どもは、音そのものの識別能力や細かい動作に優れ、パターンの関係性や類似性、推理力なども優位に向上していることが分かっています。

アスリートが試合前に音楽を聴くことからも分かるように、音楽は運動のパフォーマンスによい影響をもたらします。音楽の起源はもともと踊りにあり、そうした意味からも、体を動かすこと(=運動)と音楽は切っても切り離せない関係にあるといえるでしょう。アスリートに限らず、子どもたちだって同じです。小さい子どもは体を動かすのが好きですよね。リズムのよい音楽を聴くことで、小脳の発達を促し、運動が得意な子に育つのかもしれません。

男子テニスの世界ランキング1位に登りつめたノバク・ジョコビッチは、小さい頃コーチに「テニスがうまくなりたければ、クラシック音楽を聴きなさい」と言われたのは有名な話です。ジョコビッチ自身も「僕はチャイコフスキーが好きなんだ」と言っているほど。一流選手がこういったコメントをしていることもとても興味深いですね。

USENのチャンネルにはたくさんのクラシックチャンネルがあります。「B-67 こどもと聴くクラシック」、「J-23 マタニティクラシック」、「A-12 やさしいクラシック」など、誰もが知っている名曲を中心に、聴きやすさ重視の選曲がされていますので、小さい子どもでも楽しめます。胎教や情操教育という観点からも、子どもの成長にも役に立つはずですし、もとより美しいBGMがある生活は、そうした理屈抜きによいものです。ときには、じっくりと音楽に耳を傾けつつ、親子の会話を楽しむのもよいでしょう。音楽はコミュニケーションを豊かにするツールでもあります。クラシックに限らず、まずはママが好きな音楽をお子さんといっしょに聴いてみてください。

BGMのギモンWEB版、次回は5月1日(月)公開予定です。お楽しみに!



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  • 齋藤 寛(さいとう・ひろし)

    音環境コンサルタント、音楽心理カウンセラー。商用BGMのコンサルティングや執筆活動で知られる。USENの「With Music(業務店用)」で「BGMのギモン」を連載中。著書に『心を動かす音の心理学〜行動を支配する音楽の力〜』(ヤマハミュージックメディア刊)がある。

    公式HP「BGMの心理学」
    http://www.otokan.com/