HOME / BGMのギモンWEB版|2017年2月号|ルネサンス期のクラシック音楽――前編

With Musicで連載中の「BGMのギモン」がウェブ版コラムになりました。
音環境コンサルタントの齋藤 寛さんがBGMに関するちょっとした疑問や豆知識をわかりやすく解説します。

2017年2月号
ルネサンス期のクラシック音楽――前編



お店を経営する方なら店内に流れるBGMの重要性は十分に理解されていると思いますが、BGM選びはお店の印象を左右する重要な仕事ですね。

ロックが流れるお店と、J-POPが流れるお店、オシャレなボサノヴァやジャズが流れるお店ではまったく印象が異なるでしょう。お店のコンセプトを意識しつつ、他店とはちょっと差別化できるような音楽を流したいという気持ちは、誰しも感じたことがあるでしょう。

カフェや雑貨店、レストランや美容室などさまざまな業種で無難に使えるボサノヴァやジャズ、クラシックというジャンルのBGGMは、人気が高いですね。ただ、どこでも使いやすいということは、「何となく雰囲気が他店と似てきてしまう」という悩みもついて回ります。そこで、今日はそんな悩みを解決できるかもしれない「ルネサンス音楽」を紹介しましょう。

ルネサンス音楽とは、西暦1400年頃から1600年頃までのルネサンス期に流行った音楽の総称です。私たちが一般的にクラシックの中でも古い作曲家をイメージすると、バッハやヘンデルといったバロック時代になると思いますが、それよりも更に前に流行した音楽と思っていただければ良いでしょう。このルネサンス音楽が素晴らしいBGMになりうる要素を兼ね備えているのです。それでいて、どこのお店でもかかっているわけではないというメリットもあります。

それでは、ルネサンス音楽の特徴を紹介していきましょう。まず、楽器がシンプルということです。まだピアノのような大きな響きが出るような楽器が発明される前ですので、楽器がとてもシンプルで音域も広くありません。チェンバロやリコーダー、リュートのような楽器が中心でした。BGMに使うには、音域がそれほど広くなく、音量のダイナミクスもあまりない方が良いので、その点からもルネサンス音楽はBGMにマッチします。素朴な響きは、シンプルさが好まれる現代にも広く受け入れられる雰囲気を持っています。

BGMのギモンWEB版、次回は2月16日(木)公開予定です。お楽しみに!



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  • 齋藤 寛(さいとう・ひろし)

    音環境コンサルタント、音楽心理カウンセラー。商用BGMのコンサルティングや執筆活動で知られる。USENの「With Music(業務店用)」で「BGMのギモン」を連載中。著書に『心を動かす音の心理学〜行動を支配する音楽の力〜』(ヤマハミュージックメディア刊)がある。

    公式HP「BGMの心理学」
    http://www.otokan.com/