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D-51 ジャズ喫茶いーぐる (後藤雅洋)

東京・四谷にある老舗ジャズ喫茶いーぐるのスピーカーから流れる音をそのままに、店主でありジャズ評論家としても著名な後藤雅洋自身が選ぶ硬派なジャズをお送りします。毎夜22:00~24:00の「ジャズ喫茶いーぐるのジャズ入門」は、ビギナーからマニアまでが楽しめるテーマ設定で、後藤雅洋が執筆したコラムとともにジャズの魅力をお伝えします。

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月曜日 22:00~ 新譜特集 第6回

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「ジャズ喫茶いーぐるのジャズ入門」 第141回
新譜特集 第6回(再放送)

「いーぐる」で毎月1回開かれているユニーバーサル・ジャズの斉藤さんとディスクユニオン新宿館の羽根さんによる新譜紹介イヴェント『New Arraivals』も、既に31回を迎えています。
ジャズ喫茶を半世紀近くやっていると、折々の新譜には当然関心があります。率直に言って、シーンに活気があり次々と話題作・傑作がリリースされる時代と、沈滞期というか、いまひとつ乗れないアルバムばかりが続く時代がありました。
そうした長い眼で見てみると、明らかにここ数年はジャズの新たな可能性が見えていると言っていいでしょう。時代の最中ではその動きを明確なことばで説明するのは難しいのですが、従来の「ジャズ史観」では説明出来ないようなアルバムが世界中から出ています。
たとえば冒頭でご紹介する黒田卓也の新作『ジグザガー』(Concord)などは、つい「マイルスの影響」などということばが出かかりますが、よく聴くと、かつて多くあった「マイルスの子供たち」あるいは「孫たち」の作品とは、一線を画する斬新さが聴き取れます。具体的にはリズムの扱いの進化・洗練がまず挙げられるでしょう。それはメンバーの技量が昔とは比較にならないぐらい向上していることも大きいのですが、なによりそれらをアルバムに纏め上げる黒田のクールなセンスが、まさしく「今」なのですね。
そして同じことが、このところいろいろな形でご紹介しているスナーキー・パピーのライヴ盤にも言えます。今回収録した32枚組みボックス・セット『ワールド・ツアー2015』(Ground Up)は、2015年のツアーの記録で、彼らがまさに「ライヴ・バンド」であることを示した名演です。同じ曲目も当然ありますが、微妙にテイストが違う。そして何より、めちゃくちゃテクニックが凄い。
「ハイテク・バンド」は大昔のフュージョン全盛期にも山のように出現しましたが、表層的なサウンドは似ていても、ライヴを聴くとスナーキーの新しさが実感できます。それをひとことで言い表すと、彼らの演奏は極めて「ジャジー」なのですね。まさに新時代の「グルーヴ感」が感じ取れるのです。
ちなみに、ワンセット4万円以上もし、しかも32枚組みという大部のセットものを買うのはちょっと、と思っていらっしゃるファンのために、「いーぐる」ではこのところ毎日順番にCDを1枚ずつおかけするというイヴェントを行っています。実を言うと、私もまだ半分ぐらいしか聴けていないのですが、それでも彼らの実力、現代シーンにおける重要性はリアルに実感出来ました。
つい最近惜しくも亡くなってしまったプリンスが賞賛した、ピアノ、ヴォーカルのキャンディス・スプリングスの歌声は、聴くほどに味が出るタイプ。ぜひライヴでじっくりと聴いてみたいミュージシャンです。
クラウディア・クインテットとアンリ・テキシェの新譜は前にもご紹介しましたが、一般のジャズファンはあまり聴く機会も無いかと思い、違う曲目も含め、再びお聴きいただきます。最後に登場する「ハウス・オブ・ウォーターズ」は、今ニューヨークで注目されている3人組にグループです。リーダー格のMax ZTは、ハンマー・ダルシマーという「琴」のように張った弦をスティックで叩いて音を出す珍しい楽器を巧みに操って、ジャズに新風を吹き込みました。とにかく今、ジャズは面白い。

【掲載アルバム】
黒田卓也『ジグザガー』(Concord)
スナーキー・パピー『World Tour 2015』(Ground Up)
『House Of Waters』(Ground Up)

月曜日 22:00~ 2時間番組

ソングリスト

火曜日 22:00~ ハンク・モブレイ特集

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「ジャズ喫茶いーぐるのジャズ入門」 第102回
ハンク・モブレイ特集(再放送)

ジャズ喫茶ではジャッキー・マクリーンに次いで人気のハンク・モブレイですが、一般ファンの評価はいま一つのようです。それには理由があって、彼がマイルス・デイヴィスのサイドマンを務めていたとき、たまたま彼の前任者ジョン・コルトレーンとマイルスのアルバム『いつか王子様が』(Columbia)で共演する破目になり、「やはりコルトレーンの方がいいよ」という声がファンの間でもち上がったからです。
確かにその通りではあるのですが、いわゆるハードバップ・シーンでは、モブレイはなかなかいい味わいをだすプレイヤーでもあるのです。今回はそうした彼の少しばかり控えめな魅力にスポットを当ててみました。
『ロール・コール』(Blue Note)は初めてモブレイに触れるに最適のアルバムではないでしょうか。私もジャズ喫茶を始めたばかりの頃、このアルバムが大好きでした。しかし、本当のことを言うと、このアルバムの魅力はサイドマン、フレディ・ハバードの勢いのあるトランペットによるところが大きいのです。アートー・ブレイキーの快調なドラミングに乗って全員が疾走するハードバップならではの快感が満載の名演です。
ハンク・モブレイはサイドマンによって表情を変えます。同じ2管クインテットでも、トランペッターが地味目なアート・ファーマーに変った『ハンク・モブレイ・クインテット』(Blue Note)では、本領発揮でモブレイならではのコクのある演奏が味わえます。ホレス・シルヴァーの渋いピアノも悪くない。そして隠れ名盤『アナザー・ワークアウト』(Blue Note)は、ワンホーンならではのモブレイ独自の哀歓に満ちた表情が素晴らしい。
かつてオリジナル・アナログ盤に十数万円の価格がついた『ハンク・モブレイ』(Blue Note)は、紛らわしいタイトルゆえに、マニアの間で「モブレイの1568」と、オリジナル盤レコード番号で呼び合ったものです。聴き所はサイドマン、カーティス・ポーターのファナティックなアルト・サウンドでしょう。
『ペッキン・タイム』もサイドマンがポイントで、大物リー・モーガンです。同じくサイドのウィントン・ケリーともども、ハードバップ・ファンなら大満足の心地よい演奏が楽しめます。そしてギターのグラント・グリーンが参加した『ワークアウト』(Blue Note)では、モブレイの持ち味である黒いフィーリングが浮き彫りになる。この二人のテイストは相性がいいのです。
そして冒頭でも言及したジャッキー・マクリーンとの共演が楽しめるのが、プレスティッジに吹き込まれた『モブレイズ・メッセージ』。ところで、ここまで聴いてこられたファンのみなさまは、モブレイの隠れた特徴にお気づきになったのではないでしょうか。ふつう、同じミュージシャンのアルバムを続けて聴くと、どうしてもモノトーンになりがちなのですが、モブレイの場合、リーダーでありながら共演者たちの持ち味も引き出すという特異なキャラクターを持っているので、意外と聴き飽きしないのです。
そうしたモブレイの本当の資質はやはりワンホーンでこそ発揮され、彼の最高傑作『ソウル・ステーション』(Blue Note)では、じっくりとフレーズを積み重ねることによって生み出される、控えめながら味わいのあるモブレイ節が堪能できます。そしてサイドのピアノ、ウィントン・ケリーの存在が光るのも、このアルバムの聴き所です。

【掲載アルバム】
ハンク・モブレイ『ロール・コール』(Blue Note)
ハンク・モブレイ『アナザー・ワークアウト』(Blue Note)
ハンク・モブレイ『ソウル・ステーション』(Blue Note)

火曜日 22:00~ 2時間番組

ソングリスト

水曜日 22:00~ ケニー・ドリュー特集

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「ジャズ喫茶いーぐるのジャズ入門」 第91回
「サイドマン聴きシリーズ」 その8・ケニー・ドリュー(再放送)

サイドマン聴きシリーズ、ピアニスト編はトミー・フラナガン、ウイントン・ケリーと、バド・パウエルの系譜に連なるミュージシャンをご紹介してきましたが、今回もパウエル派ピアニスト、ケニー・ドリューです。「名盤の影にトミフラあり」と言われたフラナガン、ソロでも個性を発揮するケリーに対し、ドリューの持ち味はどこにあるのでしょう。 バップ・ピアノをわかりやすく噛み砕いた典型的ハードバップ・ピアニスト、ケニー・ドリューは、幅広いタイプのジャズマンに対応できる柔軟性と、軽快でノリの良いリズム感が多くのファンから好かれる理由ではないでしょうか。そして興が乗ればフロントを煽りまくる小気味よさが彼の魅力を倍増させています。
冒頭ジョン・コルトレーンの『ブルー・トレーン』(Blue Note)は有無を言わせぬ名盤ですが、典型的3管ハードバップ・セッションをピシっとキメているのは裏方ドリューのワザ。名脇役のおかげでリー・モーガン、コルトレーン、そしてカーティス・フラーが心置きなく吹きまくれるのです。そして、ドリューならではの軽やかでスインギーなソロがアルバムに彩りを添えています。
かつてコルトレーンとともに2大テナーと歌われたソニー・ロリンズとも、ドリューは共演しています。タイトルは『ウィズM.J.Q』(Prestige)ですが、このアルバムは2つのセッションから成っており、もうひとつのセッションのサイドマンがドリューです。どちらの演奏も素晴らしいのですが、とりわけロリンズの歌心が心行くまで堪能できる《ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート》《中国行きのスローボート》が心地よい。軽やかな曲想にマッチしたドリューの明るさがジャストフィット。これは豪放さばかりが喧伝されるロリンズの、肩の力を抜いた「隠れ名盤」と言ってよいのではないでしょうか。
ドリューはテナーマンばかりではなく、ウエストコースト出身の黒人アルト奏者、ソニー・クリスのサイドマンを務めたこともあります。独特の味わいを持ったクリスのアルトがむせび泣く『ジャズU.S.A.』(Imperial)は、《柳よ泣いておくれ》《ジーズ・フーリッシュ・シングス》が名演。ドリューの出番はあまりありませんが、これはクリスを聴くトラックと言えるでしょう。
そして、満を持してドリュー節が全開するのがデクスター・ゴードン『モンマルトル・コレクションVol.1』(Black Lion)。名曲《ソニー・ムーン・フォー・トゥー》を取り上げ、共にヨーロッパに活動拠点を移したデックスとドリューが異国の地で燃えまくる。これは紛れも無い名演です。
デクスター・ゴードンはじめ60年代後半から70年代にかけ、ベテラン・ジャズマンのヨーロッパ移住が多くなりましたが、ブローテナーの第一人者、ジョニー・グリフィンもその一人。彼らの演奏を記録したヨーロッパ・レーベル「スティープル・チェース」は、いわゆる“70年代ハードバップ・リバイバル”の先駆け的レーベルです。グリフィンのアルバム『ブルース・フォー・ハーヴィー』(Steeple Chase)は、まさに記念碑的作品。
そしてご存知ジャッキー・マクリーンとも、もちろんドリューは共演しています。アルバム『ブルースニク』(Blue Note)のアナログ盤B面に収録されたセッションは、しみじみとした味わいの隠れ名演。最後にご紹介するのはちょっと異色、白人モダン・クラリネットの大物、バディ・デフランコの『ミスター・クラリネット』(Verve)。ドリューの万能選手振りが発揮された傑作です。

【掲載アルバム】
『ソニー・ロリンズ・ウィズM.J.Q.』(Prestige)
デクスター・ゴードン『モンマルトル・コレクションVol.1』(Black Lion)
ジョニー・グリフィン『ブルース・フォー・ハーヴィー』(Steeple Chase)

水曜日 22:00~ 2時間番組

ソングリスト

木曜日 22:00~ リー・モーガン特集

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「ジャズ喫茶いーぐるのジャズ入門」 第115回
リー・モーガン特集(再放送)

1961年に初来日し、日本中をファンキー・ブームで沸かせたアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズの一行に、リー・モーガンも参加していました。また、1963年に録音され翌年日本にも輸入されたモーガンの『サイドワインダー』(Blue Note)は、ジャズ・ロック・ブームのきっかけを作った人気盤です。ですから60年代ジャズ喫茶では、モーガンの人気は絶大でした。しかし今改めて振り返ってみると、リー・モーガンの魅力は典型的ハードバップ・ジャズマンとしての活躍にあったように思います。
最初にご紹介するアルバム、1967年録音の『ソニック・ブーム』(Blue Note)は、いわゆる発掘盤として1970年代に発売されたものですが、演奏内容は素晴らしく、いまさらながらブルーノートの底力を思い知らされました。この作品は昨年、オリジナル・ジャケットでCD化されましたので入手は容易でしょう。聴きどころはなんと言ってもモーガンの調子の良さで、快調にハイノートをヒットさせています。サイドのテナー奏者ディヴィッド・ニューマンはあまり知られていませんが、悪くない。また、ビリー・ヒギンスのシンプルながらキレの良いドラミングも気持ちよい。
2枚目にご紹介する『シティ・ライツ』(Blue Note)は、ジョージ・コールマンとカーティス・フラーが加わった3管セクステット。ベニー・ゴルソンがアレンジを担当しており、構成の巧みさで聴かせる典型的ハードバップ。デビューからわずか1年目でモーガンはまだ10代ながら、ブルーノートは彼のアルバムを立て続けに出しており、この作品はすでに4作目。彼の早熟振りがうかがわれます。
『ザ・クッカー』(Blue Note)は、バリトン・サックス奏者ペッパー・アダムスと初共演したアルバムで、ゴリゴリと迫力の低音で迫るアダムスと、高音域で吹きまくるモーガンの対比が聴き所。それにしてもモーガンのトランペットの切れ味は素晴らしい。録音は1957年で、ファンキーなタッチで鳴らしたボビー・ティモンズのピアノといい、背後で煽りまくるフィリー・ジョー・ジョーンズのドラミングといい、まさにハードバップ真っ盛り。
ベニー・ゴルソン作の名曲《ウイスパー・ノット》で始まる『リー・モーガン・セクステット』(Blue Note)は、テナーのハンク・モブレイが加わっており、ゴルソンの巧みな3管アレンジがモーガンの演奏を引き立てている。それにしてもこのアルバムはブルーノート、デビューのわずか1ヵ月後に吹き込まれており、レーベル・オーナー、アルフレッド・ライオンのモーガンへの力の入れようがわかります。
意外なことに、リー・モーガンはワンホーン・カルテットのアルバムは『キャンディ』(Blue Note)のみ。ソニー・クラークのピアノがしっかりと脇を固める中、モーガンはのびのびとマイペースです。ブルーノート1500番台の中でも人気が高く、オリジナル盤の価格は今でもかなりなもの。ブルーノートの看板役者、リー・モーガンらしい傑作です。
最後にご紹介するのは、これも有名な作品。シンプルなタイトル『リー・モーガンVol.3』 (Blue Note)は、クリフォード・ブラウンの死後1年を経ずして吹き込まれた名演《アイ・リメンバー・クリフォード》を含むモーガンの代表作。この作品も作曲者ゴルソンが音楽監督の役割を務めています。しかし、美しいメロディを何のけれんみもなく吹き切って、しかもそこにモーガンとしての個性、オリジナリティを感じさせるところなど、やはりモーガンは只者ではない。夭折が惜しまれます。

【掲載アルバム】
リー・モーガン『ソニック・ブーム』(Blue Note)
リー・モーガン『キャンディ』(Blue Note)
リー・モーガン『リー・モーガンVol.3』(Blue Note)

木曜日 22:00~ 2時間番組

ソングリスト

金曜日 22:00~ CD付き隔週刊ムック『ジャズ・ヴォーカル・コレクション』創刊

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「ジャズ喫茶いーぐるのジャズ入門」 第135回
CD付き隔週刊ムック『ジャズ・ヴォーカル・コレクション』創刊

一昨年2014年の3月に始まった『ジャズ100年』、そして昨年の『ジャズの巨人』に続き、私が監修を務める小学館のCD付隔週刊ムックの第3弾として『ジャズ・ヴォーカル・コレクション』が4月19日に創刊されます。今回はその魅力的な内容の一部をご紹介したいと思います。
この新シリーズはジャズ・ヴォーカルの魅力を幅広く知っていただくため、世界最高峰のジャズ・ヴォーカリストをすべて網羅しました『エラ、サラ、カーメン』と称された黒人3大女性ヴォーカリストは言うに及ばず、ジャズ・ヴォーカルの世界では別格扱いされる伝説の大歌手ビリー・ホリディ。白人女性ヴォーカルの第一人者、アニタ・オディ、日本で人気の高いヘレン・メリルといった女性ヴォーカリストだけでなく、ジャズ・ヴォーカルの開祖と言われたルイ・アームストロングからアメリカを代表する大歌手フランク・シナトラ、そしてポピュラー・シンガーとしても知られたナット・キング・コールに至る男性歌手もすべて収録しています。
また、あまり知られることの無い「昭和のジャズ歌」として、美空ひばり、雪村いずみらのジャズ・ナンバーも2回に渡ってご紹介しており、改めて彼女達の歌唱力の素晴らしさを堪能していただければと思います。
最初に収録したのは、エラ・フィッツジェラルドが得意とするスタンダード・ナンバーの名唱『シングス・ザ・コール・ポーターVol.2』(Verve)。続いてサラ・ヴォーンとクリフォード・ブラウンの良く知られたアルバムから名曲《バードランドの子守唄》。そして大御所ホリディの絶唱は《奇妙な果実》です。
ぐっとシックな歌声はカーメンの名盤『ブック・オブ・バラード』(Kapp)から。そしてオスカー・ピーターソンをサイドにしたスインギーなアニタの名唱、ヘレン・メリル、ジューン・クリスティと白人女性ヴォーカルが続きます。
このシリーズの特徴として、歌手別だけでなく「ボサ・ノヴァ特集」などカテゴリー別の巻もあることです。60年代に一世を風靡したセルジオ・メンデスの《マシュ・ケ・ナダ》やアストラッド・ジルベルトの歌声など、ブラジル音楽の魅力もお楽しみください。 美空ひばりというと歌謡曲、あるいは演歌歌手のイメージが強いのですが、彼女の《恋人よ我に帰れ》をお聴きになれば、そうした先入観は一掃されることと思います。また美空ひばり、江利チエミとともに「元祖3人娘」と言われた雪村いずみの個性的な声質は、やはり貴重。もちろん歌唱力も素晴らしい。
ジャズもポピュラーもどちらもこなすのがナット・キング・コールです。一般には《ルート66》などポピュラーなナンバーで知られていますが、リー・モーガンの名盤『キャンディ』のタイトル曲をキング・コールは軽快に歌います。そしてアメリカン・ポピュラー・ミュージックの象徴とも言うべきフランク・シナトラは、ぜひ聴いていただきたい男性歌手ですね。
歌の世界ではヴォーカル・チームの魅力も欠かせません。ジャッキー&ロイのおしどりコンビやら、フランスを代表するジャズ・ヴォーカル・グループ「スウィングル・シンガース」とMJQの共演はまさに絶好の組み合わせです。彼ら白人チームと対照的なのが黒人ヴォーカル・グループの元祖、ミルス・ブラザースです。そして最後を飾るのがジャズ・ヴォーカルの開祖と言われたサッチモことルイ・アームストロングの極め付き《聖者の行進》です。

【掲載アルバム】
『ジャズ・ヴォーカル・コレクション』創刊号

金曜日 22:00~ 2時間番組

ソングリスト

[Recommend!] 土・日曜日 22:00~  新譜特集 第11回

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「ジャズ喫茶いーぐるのジャズ入門」 第146回
新譜特集 第11回

最近のジャズ・シーンを眺めていると、日本人ミュージシャンの作品が質、量共にたいへん充実していることを実感します。挟間美帆、黒田卓也、ビッグ・ユキといったニューヨークを活動拠点としている人たちだけでなく、日本で活躍しているミュージシャンの演奏も一昔前に比べ確実にレベルアップしているだけでなく、さまざまなタイプの音楽が楽しめるようになって来ました。
最初にご紹介するのは、D.J.大塚弘子がプロデュースする注目のグループ、RM jazz legacyの2作目「RM jazz legacy 2」(key of Life +)からの演奏です。メンバーが凄い。1曲目「ザ・ユニバース」にはリーダー格のベーシスト守家巧ほか、キーボードの俊英坪口昌恭、そして注目の新進ドラマー石若駿が参加。以下2曲目からはベテラン、トランペッター類家心平、コンガの山北健一が加わり、3曲目では大物ドラマー芳垣安洋が参加するという豪華さです。とにかくリズムの心地良さが傑出したバンドです。
その大塚広子の音楽的バックグラウンドの広がりを示すのが、彼女が監修、選曲したコンパイル・シリーズ「PIECE THE NEXT」の第3弾「JAPAN BREEZE」(Key of Life+)です。最初に収録したトラックは、関西発総勢10名からなるダンサブルなユニット、NAKED VOICE a.k.a 野良犬の「Spank-A-Lee Jam」。続いて、既にご紹介したこともある黒田卓也のアルバム「ジグザガー」から未収録のトラック「Actors」、最後の曲はMISIAのツアー・メンバーでもある吉田サトシの「ザ・ソース」です。サイドには黒田卓也も参加しています。
そして25分に及ぶ大曲が1曲しか収録されていないアルバムが話題となった、ベルギーのユニークなヴォーカリスト、メラニー・デ・ビアシオの「Blackened Cities」(PLAY IT AGAIN SAM)は、とにかく聴き手の想像力を喚起させる力が素晴らしいですね。長いトラックですが、まったく飽きないで聴き通せます。曲数の割りに少々お高いですが、これは買いです。
少々先鋭的な音楽が続いたので、4枚目はトム・ハレルのオーソドックスかつ和めるトランペット、フリューゲルホーンで一休みしてください。ご紹介するのは2014年のアルバム「トリップ」(HighNote)で、サイドのテナー・サックスはマーク・ターナーです。
「哺乳類の手」という奇妙なバンド名「Mamal Hands」のアルバム「Floa」は、ゴーゴー・ペンギンがブルーノートに移籍する前に所属していたマンチェスターの「ゴンドワナ・レコード」からの新作です。ジャズ的ではないピアノと複雑なリズムの組み合わせはゴーゴー・ペンギンと似ていますが、こちらはベースの代わりにサックスが入ったトリオ編成です。このところアメリカ発では無いグループがジャズに新風を吹き込んでいますが、このグループも注目する必要がありそうです。
最後に収録したのは、先日「ブルーノート東京」にダニー・マッキャスリンのサイドマンとして来日したキーボード奏者、ジェイソン・リンドナーとドラマー、マーク・ジュリアナの2013年のアルバム「Earth Analog」です。ブルーノートでの演奏は私も観ましたが、ジェイソン・リンドナーのキーボードがバンド・カラーに大きく寄与していました。また、マーク・ジュリアナの切れの良いドラミングは、明らかに「ジャズ新世代」を象徴していましたね。今一番好きなドラマーです。

【掲載アルバム】
「RM jazzs legacy 2」(Key of Life+)
メラニー・デ・ビアシオ「Blackened Cities」(PLAY IT AGAIN SAM)
Mammal Hands 「Floa」(ゴンドワナ・レコード)

土・日 22:00~ 2時間番組

ソングリスト



インフォメーション

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■ジャズ喫茶リアル・ヒストリー/後藤雅洋
発売中/河出書房新社/ISBN 978-4-309-27067-8

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