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B-66 世紀の名演 クラシック

音楽にじっくり耳を傾けてコーヒー・タイム……。そんなクラシックの名曲喫茶さながらの雰囲気をお届けします。今では手に入らない貴重な音源や、廃盤となった数々のレコードを中心に、クラシック音楽史に名を残す「巨匠」たちが活躍していた時代の本格的な演奏が甦ります。どこか優しく暖かみのあるレコード(アナログ)サウンドをお楽しみください。

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今月の特集

b66_200307_01

vn)ラインホルト・バルヒェット 指揮)ヴィルヘルム・ゼーゲルケン シュトゥットガルト・プロ・ムジカ管弦楽団、他
『モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調、第6番変ホ長調』
[フランスPathe Vox VP.250]

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vn)オッシー・レナルディ&p)ユージン・リスト
『フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調、他』
[アメリカRemington R-199-148]

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vn)アイザック・スターン&p)アレクサンダー・ザーキン
『J.S.バッハ:ヴァイオリンとピアノのためのパルティータ ホ短調、他』
[アメリカColumbia ML4862]

3月 アニヴァーサリーイヤーのヴァイオリニストたち

3月は今年生誕100年を迎えた3人の名ヴァイオリニスト、ラインホルト・バルヒェット(1920~62)、オッシー・レナルディ(1920~1956)、アイザック・スターン(1920~2001)のLPレコードをご紹介いたします。

1枚目は8月3日にドイツ、シュトゥットガルトで生まれたラインホルト・バルヒェットが弾くモーツァルトをお楽しみいただきます。ヴュルツブルクの音楽大学に学んだ後、1943年にリンツ・ブルックナー管弦楽団に入団。1945年からはカール・ミュンヒンガー率いるシュトゥットガルト室内管弦楽団のコンサートマスターとして活躍。1951年に英デッカに録音したヴィヴァルディの《四季》は世界的なベストセラーとなり、彼の名は一躍世界に轟きました。その後、1952年からはシュトゥットガルト・フィルハーモニーのコンサートマスター、1955年からはプフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団のコンサートマスターを歴任。同時にソリストやバルヒェット弦楽四重奏団のリーダーとしてもコンサートやレコーディングに活躍しました。1962年3月にドイツ・バッハ・ゾリステンのメンバーとして初来日しましたが、同じ年の6月5日、自動車事故のためシュトゥットガルトで41年の短い生涯を閉じました。彼はバロック~古典派作品を得意とし、ヴィヴァルディ、バッハ、モーツァルトに多くの名盤を残しました。この1952年頃にVOXへ録音したモーツァルトでも、艶やかな歌と細やかな陰翳、落ち着いた佇まいを併せ持った魅惑的で格調高い演奏を楽しめます。

2枚目は4月26日にオーストリア、ウィーンで生まれたオッシー・レナルディが弾くフランクとラヴェルのヴァイオリン・ソナタをお楽しみいただきます。ほとんど独学でヴァイオリンをマスターし、11歳でリサイタル・デビューした神童で、13歳でイタリア・ツアーを行い、その後もヨーロッパ各地を演奏旅行しました。1937年、ナチスを逃れるためイギリスを経由してアメリカへ渡り、1938年にニューヨーク・デビュー。その後すぐにアメリカ・コロンビアと契約し、弱冠18歳でレコード・デビューしています。第2次世界大戦中の1941年に米国慰問協会のコンサートへの出演を開始。実に490回も出演し、その功により1943年にアメリカ市民権を与えられました。戦後、教育学者のセオドア&アリス・パシュクス夫妻に就いてニューヨークでヴァイオリンを学び直し、1947年に再デビュー。世界的な演奏活動を開始するとともに、1948年に英デッカと契約して録音も再開。ミュンシュ指揮パリ音楽院管弦楽団と録音したブラームスのヴァイオリン協奏曲はLP初期の名盤として知られています。1953年にアメリカのレミントン・レーベルと契約しパガニーニの奇想曲全曲(ピアノ伴奏版)と、このフランクとラヴェルのソナタを録音した後、11月3日、演奏旅行の移動中にニューメキシコ州トレス・ピエドラスで自動車事故のため亡くなりました。33歳の若さでした。英グラモフォン誌は追悼記事で「33歳にして、演奏スタイルが近似した同国人クライスラーのマントを身にまとう運命にあるように見えた」と記し、その早すぎる死を惜しみました。このフランクとラヴェルのソナタの1枚からも、彼のヴァイオリンのしっかりとした発音、多彩な音色、揺るぎない技巧が、端正な造形の中に作品の揺れ動く情景を見事に描き出す演奏を聴き取ることができます。共演のユージン・リスト(1918~85)はフィラデルフィア出身のピアニスト。16歳でコンサート・デビューし、第2次大戦中は陸軍で慰問演奏を行い、ポツダム会談の際に集まった首脳のため演奏したことでも知られています。

3枚目は7月21日にウクライナ、クレメネツに生まれたアイザック・スターンが弾くバッハのヴァイオリン・ソナタ集をお楽しみいただきます。1歳のときに家族とともにサンフランシスコに移住し、はじめにピアノを、次いでヴァイオリンを学び、8歳でサンフランシスコ音楽院に入学。1936年2月18日、15歳のときピエール・モントゥー指揮サンフランシスコ交響楽団とともにサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番を弾いて公式デビューしました。1937年にはニューヨークにデビュー。1940年、ロシア出身のピアニスト、アレクサンダー・ザーキン(1907~91)と出会い、1977年までデュオ・チームを組みました。第2次世界大戦中はレナルディ同様に米国慰問協会のコンサートへ数多く出演。戦後はアメリカを代表するヴァイオリンの名手として世界的な活躍をしました。1953年の初来日以降、2000年の最後の来日まで幾度となく日本を訪れ、コンサートやテレビ出演でお馴染みの存在でした。2001年9月22日、心不全のため81年の生涯を閉じています。このバッハのヴァイオリン・ソナタ集は1952~53年にザーキンのピアノとともにニューヨークで録音したものです。スターンの艶やかな音色と流麗な技巧、卓越したリズム感が、バッハの音楽を味わい深く、生き生きと再現しています。ザーキンの陰翳細やかなピアノがスターンを絶妙に支えていることも見逃せません。

文/板倉重雄


※特集でお届けしているLP盤を放送後、当番組で過去にお届けしたLP音源の演奏をお届けします。引き続きお楽しみください。

【今月の放送内容】
■第4週目
3月28日(土)~4月3日(金)放送
1~3週までの総集編   3時間番組リピート放送

「総集編 1」
毎日 0:00~、3:00~、6:00~、9:00~、12:00~、15:00~、
18:00~、21:00~ 1時間番組

ソングリスト

「総集編 2」
毎日 1:00~、4:00~、7:00~、10:00~、13:00~、16:00~、
19:00~、22:00~ 1時間番組

ソングリスト

「総集編 3」
毎日 2:00~、5:00~、8:00~、11:00~、14:00~、17:00~、
20:00~、23:00~ 1時間番組

ソングリスト

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