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B-66 世紀の名演 クラシック

音楽にじっくり耳を傾けてコーヒー・タイム……。そんなクラシックの名曲喫茶さながらの雰囲気をお届けします。今では手に入らない貴重な音源や、廃盤となった数々のレコードを中心に、クラシック音楽史に名を残す「巨匠」たちが活躍していた時代の本格的な演奏が甦ります。どこか優しく暖かみのあるレコード(アナログ)サウンドをお楽しみください。

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今月の特集

B66_190706_01

ob)ハインツ・ホリガー 指揮)レイモンド・レパード&イギリス室内管弦楽団、他 『J.C.バッハ:オーボエ協奏曲 ヘ長調、他』 [イギリスPhilips SAL3723]

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fl)ジェームズ・ゴールウェイ&vn)ジョン・ジョージアディス&va)ブライアン・ホーキンス、他 『ベートーヴェン:フルート、ヴァイオリン、ヴィオラのためのセレナーデ Op.25、他』 [イギリスEMI CFP40318]

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cl)チャールズ・ドレーパー&レナー弦楽四重奏団、他 『モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581、他』 [イギリスEMI SH318]

アニヴァーサリーイヤーの管楽器奏者たち

7月は、今年2019年にアニヴァーサリーイヤーを迎えた管楽器奏者3人を特集します。

1枚目は5月21日に80歳の誕生日を迎えたスイスのオーボエ奏者、指揮者、作曲家、ハインツ・ホリガー(1939~)の若き日の素晴らしい音楽性を味わえる1枚をご紹介いたします。 ホリガーはベルン音楽院でオーボエをエミール・カッサノウ、作曲をシャーンドル・ヴェレシュに師事。その後、パリでオーボエをピエール・ピエルロ、作曲をピエール・ブーレーズに学びました。オーボエ奏者として1959年ジュネーヴ国際音楽コンクール、1961年ミュンヘン国際音楽コンクールで優勝し、国際的な演奏活動と録音活動を開始しました。日本でもLPレコードを通じてオーボエ奏者として知られるようになり、1970年の初来日以来、今日に至るまで幾度も来日公演を行い、すっかりお馴染みの存在です。
オーボエ奏者としてはバロックから同時代音楽まで極めて幅広いレパートリーをもち、近年では現代作曲家、指揮者としての活動に重点が移っています。ご紹介する1枚は1968年11月、イギリスでの録音で、バロック~古典期の協奏的作品を集めており、JC.バッハとフィアラの作品では、自身の作によるカデンツァを披露しています。ホリガーはオーボエとコールアングレ(イングリッシュ・ホルン)を使い分け、自在な技巧と的確な様式感、瑞々しい音楽性で晴朗な古典の世界を満喫させてくれます。

2枚目は12月8日に80歳の誕生日を迎えるアイルランド出身のフルート奏者、「黄金のフルートを持つ男」の異名をもつジェームズ・ゴールウェイ(1939~)をご紹介いたします。 ゴールウェイは9歳の時、5鍵のアイリッシュ・フルートをおじから教わり、地元の鼓笛隊に入団。11歳のとき、ベルファストのフルート・コンクールに出場し、1日のうちにジュニアの部、シニアの部で優勝。12~13歳のときにベーム式フルートを手に入れ、本格的にフルートに取り組みました。15歳のときロンドンに出て、王立音楽院とギルドホール音楽学校で学んだ後、パリ音楽院へ留学し、ジャン=ピエール・ランパルに師事しました。卒業後はサドラーズ・ウェルズ・オペラ、コヴェント・ガーデン王立劇場、ロンドン交響楽団、ロイヤル・フィルのフルート奏者を務め、1969年にベルリン・フィルのオーディションに合格し、首席フルート奏者に就任。名門オーケストラの首席奏者となったことで、彼の名は一躍世界的なものとなりました。
1975年、音楽監督のカラヤンとの意見の相違からベルリン・フィルを退団すると、ソリストに転身し、世界的な演奏活動を開始。すぐにRCAと専属録音契約を結び、今日まで実に70枚以上のアルバムをリリースするなど、現代最高のフルート奏者として活躍しています。ご紹介する1枚は1972年、彼がオーボエ奏者のアンソニー・キャムデンとともに設立した室内楽団体「ロンドン・ヴィルトゥージ」の一員として録音したものです。ロンドンの馴染みの楽員仲間たちとともに嬉々として音楽に取り組むゴールウェイの姿が捉えられており、その豊かで輝かしい音色、多彩で味わい深い表情、若々しい音楽のエネルギーに魅せられます。

3枚目は10月23日に生誕150年を迎えるイギリスの偉大なクラリネット奏者、チャールズ・ドレーパー(1869~1952)をご紹介いたします。
ドレーパーはイングランド南西部オドコームの出身。王立音楽院でヘンリー・ラザラス、ジュリアン・エジャトンに師事。ヴィブラートをかけないピュアで美しい音色と滑らかな技巧で知られ、ヴィクトリア女王やエドワード七世の私的な楽隊の奏者を務め、水晶宮オーケストラやロンドン・フィルの首席奏者として活躍しました。教育者としても優れ、ギルドホール音楽学校、王立音楽院、トリニティ音楽学校で教鞭をとりました。
このLPに収録された1928年11月2日録音のモーツァルト/クラリネット五重奏曲は、戦前のSPレコード時代に名盤として親しまれたものです。共演のレナー弦楽四重奏団は、当時のイギリスで最も人気があったハンガリーの団体で、ポルタメントやルバートを駆使したロマンティックな演奏スタイルを持っていました。このモーツァルトでもレナー弦楽四重奏団はそのスタイルを通していますが、ドレーパーは端正な表情を崩すことなく巧みに合わせています。カップリングはイギリスの有名なオーボエ奏者、レオン・グーセンス(1897~1988)が1933年3月に同じレナー弦楽四重奏団のメンバーと録音したモーツァルトのオーボエ四重奏曲です。これもSP時代から名盤の誉れ高いもの。レナーの演奏が時代の風を受けたためか、ドレーパーとの共演時よりもずっと簡明率直なものになっているのが面白いところです。


文/板倉重雄

※特集でお届けしているLP盤を放送後、当番組で過去にお届けしたLP音源の演奏をお届けします。引き続きお楽しみください。

毎日 0:00~ 1時間番組 リピート放送

ソングリスト

【今月の放送内容】
■第1週目
7月6日(土)~7月12日(金)放送
今月の特集 1
1時間番組リピート放送

■第2週目
7月13日(土)~7月19日(金)放送
今月の特集 2
1時間番組リピート放送

■第3週目
7月20日(土)~7月26日(金)放送
今月の特集 3
1時間番組リピート放送

■第4週目
7月27日(土)~8月2日(金)放送
1~3週までの総集編
3時間番組リピート放送

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