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B-66 世紀の名演 クラシック

音楽にじっくり耳を傾けてコーヒー・タイム……。そんなクラシックの名曲喫茶さながらの雰囲気をお届けします。今では手に入らない貴重な音源や、廃盤となった数々のレコードを中心に、クラシック音楽史に名を残す「巨匠」たちが活躍していた時代の本格的な演奏が甦ります。どこか優しく暖かみのあるレコード(アナログ)サウンドをお楽しみください。

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今月の特集

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指揮)カール・ベーム ウィーン国立歌劇場管弦楽団 『ドイツ・オペラ序曲集』 [グラモフォン MG1488]

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指揮)ウィリアム・スタインバーグ ピッツバーグ交響楽団 『シューベルト:交響曲 第8番 ロ短調 D.759 「未完成」、他』 [米Command CC11017SD]

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指揮)ペーター・マーク ベルン交響楽団 『メンデルスゾーン:序曲「静かな海と愉しい航海」 Op.27』 [英IMP CLASSICS CIMP849]

アニヴァーサリーイヤーの指揮者たち

9月は2019年に記念年を迎えた名指揮者たちの珍しいLPレコードをご紹介いたします。

1枚目は、今年生誕125年を迎えたオーストリアが生んだ大指揮者カール・ベーム(1894年8月28日 - 1981年8月14日)が国連食糧農業機構、飢餓救済キャンペーンのために制作協力したLPです。LPの発売は1971年ですが、収録内容は1955年から1967年までのウィーン国立歌劇場オペラ初日での序曲のライヴ録音を集めたもので、もともとLP化を意識せずに録音したものを後からまとめたことが判ります。生前のベームがライヴ録音のLP化を認めたものは数少なく、正規発売もこの一度きりで、非常に貴重なLPとなっています。 演奏は何れも実演で燃えるベームの姿を伝えるもので、精緻なアンサンブルと整った造形を内側から突き破るようなエネルギーがなんとも魅力的です。これらの曲目のうち、ベートーヴェンの《フィデリオ》(序曲と、劇中で演奏された《レオノーレ》序曲第3番)は、1955年11月5日、戦後再建されたウィーン国立歌劇場のこけら落とし時の歴史的演奏会の記録です。

2枚目は、今年生誕120年を迎えたユダヤ系ドイツ人指揮者ウィリアム・スタインバーグ(1899年8月1日 - 1978年5月16日)が長年の手兵、ピッツバーグ交響楽団とステレオ録音したシューベルトの交響曲第8番《未完成》と同第3番です。スタインバーグは戦前のドイツでフランクフルト歌劇場の音楽監督として活躍しましたが、ナチス政権の成立によパレスチナに逃れ、ヴァイオリニストのフーベルマンとともに亡命ユダヤ人楽員のオーケストラ、パレスチナ管弦楽団(現イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団)の設立に尽力しました。 戦後は欧米の楽壇に復帰し、とくにピッツバーグ交響楽団は1953年から1976年の長期にわたって音楽監督として率い、同団の黄金時代を築き上げました。ステレオ時代に米コマンド・レーベルと契約し、同社自慢の35mmマグネティック・フィルム(民生用のオープンリールテープ6.35mm幅の約5倍)を使った録音により数多くの名盤を残しましたが、CD化が遅れているのは残念です。このシューベルト2曲では、作品の古典的な様式感をしっかりと打ち出しながら、その中に馥郁たる抒情美を感じさせる見事な演奏を聴かせています。1962年頃のアナログ・ステレオ録音。

3枚目は、今年生誕100年を迎えたスイスの名指揮者ペーター・マーク(1919年5月10日 - 2001年4月16日)がベルン交響楽団を指揮したメンデルスゾーンの交響曲第3番《スコットランド》です。マークは神学と哲学を学ぶ一方、作曲とピアノを学び、名ピアニスト、コルトーのマスタークラスに参加しました。ピアニストとしてフルトヴェングラーと共演した際、指揮者への転向を勧められ、オペラハウスのコレペティトールとして指揮者修行を開始。その後、スイス・ロマンド管弦楽団でアンセルメのアシスタントを務めました。 1950年に英デッカと契約し、録音活動を開始。デュッセルドルフ歌劇場、ボン歌劇場の音楽総監督を歴任するなど順調にキャリアを積みますが、1962~63年に宗教的研究のため、一時音楽活動を中断して香港の僧院で修行を積んだという異色の存在でもありました。楽壇復帰後はウィーン・フォルクスオーパー、パルマ王立歌劇場、トリノ王立歌劇場の音楽監督を務め、1983年から亡くなるまでパドヴァ・ヴェネト管弦楽団の首席指揮者を務めました。その間、1984年から1991年までベルン交響楽団の首席指揮者を兼任しています。日本へも1962年の初来日以来、度々来演し、すっかりお馴染みの存在となっていました。メンデルスゾーンの《スコットランド》はほの暗いロマンといい、深い瞑想といい、マークの音楽性にぴったりの作品で4種の録音を残していますが、これはその2回目にあたる1986年8月、カジノ・ド・ベルンでのデジタル録音です。


文/板倉重雄

※特集でお届けしているLP盤を放送後、当番組で過去にお届けしたLP音源の演奏をお届けします。引き続きお楽しみください。

毎日 0:00~ 1時間番組 リピート放送

ソングリスト

【今月の放送内容】
■第1週目
9月7日(土)~9月13日(金)放送
今月の特集 1
1時間番組リピート放送

■第2週目
9月14日(土)~9月20日(金)放送
今月の特集 2
1時間番組リピート放送

■第3週目
9月21日(土)~9月27日(金)放送
今月の特集 3
1時間番組リピート放送

■第4週目
9月28日(土)~10月4日(金)放送
1~3週までの総集編
3時間番組リピート放送

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