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B-66 世紀の名演 クラシック

音楽にじっくり耳を傾けてコーヒー・タイム……。そんなクラシックの名曲喫茶さながらの雰囲気をお届けします。今では手に入らない貴重な音源や、廃盤となった数々のレコードを中心に、クラシック音楽史に名を残す「巨匠」たちが活躍していた時代の本格的な演奏が甦ります。どこか優しく暖かみのあるレコード(アナログ)サウンドをお楽しみください。

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毎週土曜日に更新
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今月の特集

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vc)アルド・パリソット 『コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ、J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調』 [米COUNTERPOINT/ESOTERIC CPST-5563]

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vc)グレゴール・ピアティゴルスキー&p)レナード・ペナリオ 『メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ第2番ニ長調Op.58、R.シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調Op.6』 [英RCA SB6785]

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vc&指揮)エンリコ・マイナルディ ウィーン室内管弦楽団&cemb)パウル・アンゲラー 『ボッケリーニ:チェロ協奏曲変ロ長調(グリュツマッハー編)、ジェミニアーニ:合奏協奏曲Op.3-2、ボッケリーニ:ラルゴ(チェロとチェンバロのための)、ヴィヴァルディ:協奏曲ハ長調(弦楽とチェンバロのための)』 [墺Amadeo AVRS6100]

チェロ特集

9月は「芸術の秋」にふさわしい憂愁の響きをもったチェロの名曲をお楽しみいただこうと思います。

1枚目はブラジル出身のチェリスト、室内楽奏者、教育者、アルド・パリソット(1921~)の無伴奏チェロ録音をご紹介いたします。彼は7歳でチェロを始め、義父のトマゾ・バビーニから余分な力を入れない奏法を学びました。12歳でデビューし、リオデジャネイロのオーケストラの首席チェロ奏者を務めた後、25歳で渡米してイェール大学で音楽理論と室内楽を学び、26歳のときタングルウッド音楽祭で北米デビュー。翌年には世界的な音楽活動が始まりました。1955年には同郷の大作曲家ヴィラ=ロボスのチェロ協奏曲第2番を初演するなど、同時代音楽にも積極的に取り組みました。1960年代後半から1970年代にかけては、ヴァイオリンのブローダス・アール、安芸昌子、ヴィオラのワルター・トランプラーとともにイェール弦楽四重奏団としても活動しました。1958年以降はイェール大学で教鞭をとるなど教育者としても名高く、その門下からはカーシュバウム、ジャン・ワン、ハンナ・チャンなど世界的なソリストを輩出しています。このLPはパリソットが40歳の頃に録音したもので、かつて名手フォイアマンが使っていた1730年製の名器ストラディヴァリウスを用いて、力強さと抒情性を併せ持った、生命力に満ちた演奏を聴かせてくれます。

2枚目はロシア出身でドイツ、アメリカで活躍したチェリスト、グレゴール・ピアティゴルスキー(1903~76)です。7歳でチェロを始め、モスクワ音楽院卒業後の15歳時には早くもボリショイ劇場の首席チェロ奏者となりました。その後、革命後のロシアを離れベルリンでチェロを学びながら、カフェの三重奏でアルバイトしていたところをフォイアマンとフルトヴェングラーに認められ、一躍ベルリン・フィルの首席チェロ奏者となります。ところが1933年にナチスが政権をとると、ユダヤ人だった彼はベルリン・フィルを退団し、アメリカへ渡ります。1937年にはフランスの有名な銀行家ロスチャイルド家の娘と結婚。その後はアメリカを拠点としてソリスト、室内楽奏者として活躍する傍ら、カーティス音楽院、タングルウッド音楽センター、南カリフォルニア大学などで教鞭をとりました。室内楽奏者としてはヴァイオリンのハイフェッツ、ピアノのルービンシュタインと組んだ三重奏が有名ですが、ここではアメリカの名ピアニスト、レナード・ペナリオ(1924~2008)と組んだチェロ・ソナタ2曲をお楽しみいただきます。60代半ばとなったピアティゴルスキーが若き日に活動したドイツの楽曲を取り上げ、昔を懐かしむような情緒豊かな演奏を繰り広げています。

3枚目はイタリア出身のチェリストで、室内楽奏者、指揮者、作曲家、教育者としても活動したエンリコ・マイナルディ(1897~1976)です。3歳のときチェリストの父よりチェロを学び始め、8歳でベートーヴェンのソナタを弾いてデビューし、天才少年としてイタリアを演奏旅行しました。13歳でジュゼッペ・ヴェルディ音楽院を卒業。20歳でミラノ音楽院作曲科を卒業しています。第1次大戦後、作曲とピアノを学ぶために聖チェチーリア音楽院に入学しましたが、1927年、チェロに集中することを決断。その後はソリスト、室内楽奏者、チェロの教授として活動します。ソリストとしてはバッハの無伴奏チェロ組曲の復興者としてカザルスとともに名高く、室内楽奏者としてはヴァイオリンのクーレンカンプ(彼の没後はシュナイダーハン)、ピアノのフィッシャーと組んだ三重奏がヨーロッパ楽壇の随一の聴き物と謳われました。教育者としては1933年より聖チェチーリア音楽院の教授を長く務め、ルツェルン音楽院やザルツブルク・モーツァルテウム音楽院でも教鞭をとりました。その門下からはバルドヴィーノ、パルム、ペレーニらを輩出しています。このLPは1960年頃にウィーンでステレオ録音されたもので、巨匠となったマイナルディの滋味豊かなチェロ演奏と、珍しい指揮を収めた貴重な1枚となっています。

文/板倉重雄

※特集でお届けしているLP盤を放送後、当番組で過去にお届けしたLP音源の演奏をお届けします。引き続きお楽しみください。

【今月の放送内容】
■第4週目
9月23日(土)~10月6日(金)放送
1~3週までの総集編
3時間番組(リピート放送)


「今月の特集 1」
毎日 0:00~、3:00~、6:00~、9:00~、12:00~、15:00~、
18:00~、21:00~

ソングリスト

「今月の特集 2」
毎日 1:00~、4:00~、7:00~、10:00~、13:00~、16:00~、
19:00~、22:00~

ソングリスト

「今月の特集 3」
毎日 2:00~、5:00~、8:00~、11:00~、14:00~、17:00~、
20:00~、23:00~

ソングリスト